■まず、バットの重心位置について

バットの芯の位置を意識することは多いと思いますがバットの重心位置を意識する選手は少ないのではないでしょうか?バットという棒状の金属または木製の物体をどのように速く動かし、スイング動作としてボールに当ててボールを遠へ飛ばすかという目的を考えていくと、このバットの重心位置というものを把握しておくことはとても重要です。ものが動くという事は重心が動くことだからです。バットの重心位置については芯の位置よりも少しグリップ寄りの位置にあります。

【重心の位置】自分に合うバットとは?高校野球用のバットの長さ、芯の位置、重心位置を測定しました。

■もっと速く強くバットを振りたい!サイクロイド曲線とは

サイクロイド曲線とは「2点間を最速で移動することができる軌道のこと」です。バットはトップ位置からミートポイントの2点間を移動します。この際、ヒット率や長打の確率を高めることを考えると、ミートゾーンにいかに速くバットを入れるかが重要になります。サイクロイド曲線の軌道でバットの重心を動かしていくことで最速でミートゾーンにバットを入れることができ、インパクト時に力を入れやすくもなりヘッドスピードも上がることが期待できます。※ボールと当たる位置でのバットの速さは通称「ヘッドスピード」と表現されます

(参考:”サイクロイド曲線”- それは、もっとも早く滑ることのできる滑り台の形

 

■「サイクロイドスラッガー」でサイクロイドの軌道を習得、重心コントロール感覚を身につける!

そこで考案されたのがスイング練習器具「サイクロイドスラッガー」です。この器具はバットの重心位置あたりにつけるのですが、突起状になっており、重心位置がバットの中心位置から若干横にずれます。この結果、バットが少し倒れるようになるため、トップから始動の位置あたりで、グリップを含めた腕から自然に力が抜けた状態になり、サイクロイド曲線の軌道を使ったバット軌道となりやすくなります。結果、バットの重力を利用したスイングにもなります。

 

左がダウンスイング、右がサイクロイドスイングです。サイクロイドの方は曲線を描き、手元まで引き付けて打つ。ということが可能になっていると思います。ヒット、長打の確率向上が期待できます。

■ヘッドスピードの測定結果

サイクロイド曲線を身に着けることで筋力だけではなく重力を利用することができ、スイング動作において無駄な力をぬくことができ、結果、インパクト時に力を出すことができるためヘッドスピードが速くなると考えられます。

こちらは、当社の検証結果です。(参考値)

(GEAR MAXにて計測)